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外国籍人材の採用事情〜機電系〜

この記事は外国人採用ノートに掲載されていた内容に加筆修正し公開した記事になります。

 

こんにちは、お久しぶりです!田上(たがみ)です。

機械・電気系いわゆる機電系と呼ばれる職種における、
「外国籍採用状況」と「外国籍機電系人材マーケット」について

 

日本のモノづくりの根幹を支える機電系人材ですが、日本人の若手人口が少なくなりますます採用困難になる中、外国籍社員採用を検討・実施されている会社は年々増加している印象です。しかし、外国籍の機電系採用もしっかり考えないと採用は難しいです。日本のモノづくりを勉強したい!と思い日本の大学・大学院に留学し機電系を専攻する学生数、そこまで多くないのです。

私は長らくASEANを見ておりますが、ベトナム・マレーシア、少しばかりのタイ・インドネシアの学生が機電系を支えておりました。彼らが日本の大学で機電系を勉強する理由、それは日本の奨学金事情に大きくヒットします。

日本のモノづくりへの興味もございますが、そもそも奨学金をもらわない限り留学できない経済状況の方々が日本を選ぶ状況です。時間・お金の余裕のある、真の富裕層であれば、日本語を必要としない、欧米圏・シンガポール・オーストラリアへの留学をするでしょう。

主にタイ・インドネシア留学生に対し、文部科学省が拠出している奨学金。ルックイースト政策にてマレーシア政府が日本で技術を学ぶマレーシア留学生に拠出している奨学金。日本の製造業が一部の学生に拠出している奨学金。大学の学費免除。「奨学金」は諸状況で左右される水物でして、永遠に続くものでは決してございません。かつてタイ政府は日本留学向けに奨学金を拠出していたため、各大学の理工学部に多くの日本語堪能なタイ留学生がいましたが、今はその奨学金は欧米向けの留学に使われているため、タイの理系留学生は大幅に減りました。文部科学省のタイ留学生向けの枠は大きいので、一部トップの国公立大学大学院に英語で研究を行っている方々は多い印象ですが。

上記の奨学金は返還不要なものですが、お金をいただき日本留学・生活を実現した恩義を返そうとするのが人間の心理かと思います。彼らはそれを仕事で返したいと考えます。文部科学省からの国費留学生は日本と自国に貢献できる仕事、マレーシア政府からの奨学生はマレーシアのためになる仕事。そのような仕事を選ぶ傾向にありますので、いわゆる日本で経験を積んだ後、母国現地法人に転籍OR出向となり、マネージャー業務ができる仕事は大変人気で、優秀な人材確保が現時点では可能になっております。また日本に来日するマレーシアの理系留学生については日本語プラスもれなく英語(平均値TOEIC800点以上)ができるため、海外出張や英語を使うチャンスの多い求人については大変相性がよいです。

将来の母国のマネージャーや現地法人設立のための「核」となる人材であれば、上記の「奨学金理由」の優秀層にターゲットに的を絞った採用は実現可能です。定着もよいですし、何より日本への滞在期間が長く日本語も堪能です。そのような人材の戦略的採用は、日本企業の海外進出を成功させる大きな要因となっております。

「日本人が獲得できないから、仕方なく外国人で補填をする。」そのような採用背景では、上記のような人材の確保は残念ながら困難です。(5年前は"可能"と言ってました!) 仮に採用がうまくいっても、次に母国への貢献が実現難しいとなった場合、それを理由に転職活動を行うこととなりますし、現に私は定期的にそのような転職理由で多くの求職者からの相談を受けております。…とはいえですが、「日本人が獲得できないから、仕方なく外国人で補填をする。」そのような企業の方が圧倒的に多い感じがしますので、そのような企業については下記のような提案をさせていただいております。

 

①通年採用 (新卒の場合)

→母国の技術系大学から私費で日本語学校・専門学校に在学している人は夏以降に就職活動を開始する傾向がありますので、その層をターゲットにできます

②第二新卒採用

→大卒後就職し、職務や勤務地のミスマッチで転職活動をしている人をターゲットにできます

③応募要件を日本語能力試験N2以上→N3以上に下げる

→在日期間が比較的短い方々も応募できるようにします。仕事をしていけばN2は1年で取得できます

④海外在住者も視野に入れて採用する

→経験豊富な即戦力を採用したい場合はかなり有効です。日本では競合しますが、海外はまだブルーオーシャンと言えます。
日本語も日本で仕事をしていれば1〜2年でN2の取得は可能です。また海外在住者の面接にはSkypeやZoomなどのウェブ面接が一般的になりますが、簡易的な雰囲気のチェックや日本語力のチェックであれば、近年録画面接という方法も行われています。

以上です、最近記事更新をサボってましたが、ここ1−2年でも劇的に採用事情の変化があります。
様々な角度でこれからもお伝えして参りますので、よろしくお願いいたします!

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