(2019年8月時点での情報が出てきます、ご留意ください)
こんにちは、田上です。
かつて書かせていただいたミャンマー人採用の実態について作成日が3年以上前で、現在の実態を反映できてないこともあり、
今回アップデートさせていただきます。
https://www.nodejpn.com/journal/humanresource/505.html
実は3年で倍増、日本留学ブーム加熱中。
現在ミャンマー留学生数は、約6,000人。3年前3,000名程度でしたので、倍増しています。大体が親や友達の影響で日本留学を決めるようです。日本留学者はだいたい日本での就労を希望しています。日本ではアルバイトをしながら学業が可能であり、また正社員になれれば、母国への家族の仕送りなどもできる余裕ができます。ほぼ私費での留学で(大学からの学費免除や、企業や財団からの奨学金、文部科学省もわずかながらいます)、東京近郊の専門学校、日本語学校に在学していることが多いです。静岡県もなぜか歴史的に多いですね。
専門学校・日本語学校勢は母国の大卒、本人の意向と学部は関係なし?
日本の専門学校、日本語学校に在学しているミャンマー人留学生はだいたいミャンマーで大学を卒業しています。医学・コンピューター・土木・日本語・英語、中には動物学、物理学といったものもあります。ところが日本の専門学校では、文系はビジネスや経営、旅行関係、理系はコンピューター、建築に大きく偏っており、割と母国とは関係のないものを専攻していることがよくあります。
普通キャリアはなんらかの一貫性を持っているものと考えられますが、ミャンマーでの学部選択は教育制度上、本人の意向とは関係なく振り分けられるケースがかなり多いようです。どうやら高校卒業時に、全国共通試験みたいなものがあり(日本でいうセンター試験?)、一定水準に達すると大学に入学できるようですが、点数が圧倒的に高いと医学部、次に高いとエンジニア関係の学部に振り分けられるような慣習があります。また、学制も日本とは異なり、それも時代によってコロコロ変わるようで、16歳から大学に入学できる人もいますし、ある年は3年で大学を卒業できたり、ある年は5年だったりします。最新の状況はキャッチアップ出来てませんが、そのような感じのようです。
言えることは、ミャンマー人を見るときは、母国の学部は大概振り分けられたものであり、日本で専攻している内容とは一致していないことが多いので、本当にやりたいことは日本での専攻内容をチェックしたほうがよいです。そして、日本での専攻については、だいたい彼らが就職したい職種との紐付きがあり、さらには、ミャンマーに展開されている・展開可能性が高いものに限られている印象があります。
いずれは母国でマネージャーをやりたい、日本企業をもっとミャンマーに進出させたい!
上記については在日ミャンマー出身者の総意に近しい印象です。日本で一旗あげるために、母国を離れ、借金をし、日本で成功し、両親を豊かに、国に貢献したい気持ちを持っている方々が大変多く、ミャンマーと既に関係のある、ミャンマーに進出意欲のある会社は会社規模問わず優秀な人材を確保できる状況が現時点ではございます。ミャンマーにはインフラの問題、土地価格の問題、政治上の問題などまだまだ進出リスクは伴いますが、近年ではIT企業、電気工事等インフラ系企業、一部サービス業などを中心に徐々にミャンマー進出が進んでいます。
思いやりと日本語学習能力に長けているミャンマー人
実は弊社は、ミャンマーが完全に日本に開ける段階を見越し、既に多くのミャンマー人求職者データベースを有してますが、全般的に言えることは彼らが持つ「思いやり」と「日本語学習能力」は日本企業との親和性がとてもたかいと言えます。自分を雇ってくれた会社、育ててくれた上司、感謝の気持ちを忘れずに、苦しいことも頑張れる、一昔前の日本人の気質を持っています。たまに苦しいことや悩みを伝えるのを遠慮してしまい、自分が苦しむことも多いようです。日本語学習能力については、ミャンマー語は日本語と言語体系がとても類似しているため、とても日本語学習スピードが早いです。書類上では日本語能力試験N3となっていたが、実際に面接では問題なくビジネスコミュニケーションが取れていた。そういうお話は割とよく聞かれます。読解語彙偏重の試験のため合格に足らなかった。年に2回しか試験がないため、試験日を逃してしまった、まだ受験してない、などの事情もよく聞かれます。N1, N2を取得しているミャンマー人はビジネス上のコミュニケーションにはおそらく困らないでしょう。ですが取得級がN3だからと言って書類選考をNGにしてしまうと、意外ともったいないチャンスを逃していると言えるでしょう。
さて、次回は採用事情をお伝えします!こちらも併せてご覧ください!
https://www.nodejpn.com/journal/humanresource/2930.html