皆さん、こんにちは。ベトナムのアインです。
今日は僕の人生で最も怖い体験について紹介します。それは、大学の入学試験です。
大学受験というのはどの国でも怖いものだと思います。
しかし、ベトナムの大学受験の怖さは、毎年、受験科目が変わることです。しかも、本番試験の僅か3ヶ月前にしか受験科目が公表されません。
ベトナムの学校は日本と違って、9月に学年が始め、6月に終わります。それに合わせて、大学の入学試験時期はだいたい6月から7月までの期間です。
2015年に、大学受験のプロセスが完全に変わりましたので、2015年以前のプロセスと2015年以降のプロセスを分けて、Part 1とPart 2でそれぞれについて紹介します。
2015年以前の大学受験プロセス
このプロセスについて、以下の写真にまとめました。
Step 1:高等学校卒業試験(全国共通の試験)
高校3年の学生はまず、6月上旬に「高等学校卒業試験」という試験を受けます。この試験は全国共通の試験です。
これは不合格であれば、高校卒業はできません。来年度にもう一回受けなければなりません。合格であれば、高校卒業となり、一ヶ月後の「大学及び短期大学入学試験」という試験が受けられます。
この高等学校卒業試験は、科目6つ全部受けなければなりません。学生は自分で受験科目を選べられません。毎年の必須科目として3つあり、それぞれは数学、国語、外国語。
そして、年により変わる3つの科目(物理、化学、生物、地理、歴史のどれか3つ)。この3つの科目はベトナム教育訓練省が選び、試験(6月)の3ヶ月前(3月)に発表する。
以下の表は2010年~2013年の各年度試験科目をまとめました。
年 |
科目1 |
科目2 |
科目3 |
科目4 |
科目5 |
科目6 |
2010 | 数学 | 国語 | 外国語 | 化学 | 歴史 | 地理 |
2011 | 数学 | 国語 | 外国語 | 物理 | 生物 | 地理 |
2012 | 数学 | 国語 | 外国語 | 化学 | 歴史 | 地理 |
2013 | 数学 | 国語 | 外国語 | 化学 | 生物 | 地理 |
高校3年の学生さんは毎年3月ごろにいつも震えながら教育訓練省の発表を待ちました。
私は2011年度の高校卒業なので、3つの必須科目以外に、物理、生物、地理がありました。(私は生物が超苦手で、生物が出ないように祈っていましたが、まさか...)
Step 2:大学及び短期大学入学試験(全国共通の試験)
この試験は真夏の7月に行われ、「高等学校卒業試験」に合格した学生だけが受験できます。試験名通り、大学か短期大学に入るための試験です。日本のセンター試験のようなものですね。
試験は全国全大学共通なので、1度の試験で第一志望から第三志望までの大学の判定を受けることができます。
受験科目は A、A1、B、C、Dの四つの科目群があり、各大学の学部学科には、この四つの科目群のうちの一つが入試科目として割り当てられています。各郡のそれぞれの科目は以下です。
A群:数学、物理、化学
A1群:数学、物理、英語
B群:数学、化学、生物
C群:国語、歴史、地理
D群:国語、数学、外国語(D1:英語、D2:ロシア語、D3:フランス語、D4:中国語、D5:ドイツ語、D6:日本語)
科目名で分かると思いますが、A、A1、B群は理系、C、D群は文系です。
この試験の点数は第1志望大学のその年の基準点数を達したら合格です。達しなければ、第2希望、第3希望、順番に合否判定を行っていきます。
僅か1ヶ月で、人生に関わる2つの大きい試験、しかも、「高等学校卒業試験」の受験科目が試験日の僅か3ヶ月前にしか公表されないという点で、ベトナムの大学受験が非常に恐ろしかったです。
2015年以降、受験プロセスと合否判定制度が完全に変わりました。しかし、恐ろしさがほとんど変わらないと思います。
次回のPart 2でベトナムの大学受験の新制度について紹介します。
どうぞお楽しみに!
LE THAI ANH(レー・タイ・アイン)